多発性硬化症の新薬BAF312の治験を受ける前に知っておきたい7のこと

多発性硬化症の新薬BAF312について

多発性硬化症は、手足の麻痺、しびれ、歩行障害、視力障害、排尿障害など多種多様な重篤な神経症状を示す慢性の神経疾患です。

多発性硬化症の原因は未だにはっきりしていませんが、ウイルス、細菌などの外敵から体を守る免疫で重要な役割を担うリンパ球が、何らかのきっかけで自分の体を外敵とみなして誤って自分自身を攻撃してしまう自己免疫疾患の1つと考えられています。

多発性硬化症は再発、寛解を繰り返しながら慢性に経過します。再発の回数は1年に1回3、4回する人もいれば、数年に1回など人により異なります。

また、多発性硬化症患者さんの中には再発に関係なく神経機能が継続的に悪化する人もいます。このような患者さんを二次性進行型多発性硬化症と呼びます。

BAF312は二次性進行型多発性硬化症に対して有効性を証明した新薬です。再発とは無関係に神経機能が悪化する多発性硬化症患者さんの症状を緩和させることが期待されています。

BAF312の添付文書情報(仮)

製品名

未定

一般名

BAF312

用法用量

1日1回経口投与

効能効果

予定(多発性硬化症の再発予防及び身体的障害の進行抑制)

主な副作用

未定

製造承認日

未定

BAF312の作用機序

選択的スフィンゴシン-1-リン酸(S1P)受容体調節剤です。リンパ球上のS1P1サブ受容体に結合することでリンパ球が多発性硬化症患者さんの中枢神経系(CNS)に移行することを防ぐことにより抗炎症作用を発揮します

BAF312の最新文献

1)Safety and Efficacy of Siponimod (BAF312) in Patients With Relapsing-Remitting Multiple Sclerosis: Dose-Blinded, Randomized Extension of the Phase 2 BOLD Study.

文献の概要

252人の再発寛解型多発性硬化症患者さんに対して、1日1回のBAF312を0.25mg、0.5mg、1.25mg,、2mg、10mgと容量別に投与し、有効性(病気の活動性)と安全性を検証したフェーズⅡ試験。結果は、症状の寛解状態が低く保たれ、安全性も十分であったためにフェーズⅢ試験へ移行することになった。

文献の出典

JAMA

文献の発刊日

2016年9月1日

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その他医療関係者のコメント

BAF312の治験情報

1)Exploring the Efficacy and Safety of Siponimod in Patients With Secondary Progressive Multiple Sclerosis (EXPAND)

治験の概要

二次性進行型多発性硬化症(SPMS)の患者さんに対して、1日1回BAF312を0.25mgから2mg投与する群と、プラセボを投与する群に分けて、その有効性(身体的障害の進行リスク、再発リスク)を比較検証した治験。

治験の期限

2020年12月

参考資料

1)ノバルティスファーマプレスリリース
2)多発性硬化症治療ガイドライン


多発性硬化症治療ガイドライン