アトピー性皮膚炎の新薬ネモリズマブの治験を受ける前に知っておきたい7つのこと

アトピー性皮膚炎の新薬ネモリズマブについて

アトピー性皮膚炎とは痒みのある湿疹を主な症状とする皮膚の病気です。症状は良くなったり悪くなったりを繰り返し、なかなか治らない慢性疾患であることが特徴です。

原因は免疫による過剰反応であり、細菌やウィルス以外の本来は退治する必要のないものに対しても不必要に炎症を発症させてしまいます。

免疫の過剰反応の原因にはアレルギーを起こしやすい体質、皮膚のバリア機能の低下もありますが、それ以外には皮膚に長期化関わる刺激やストレス、疲労なども免疫を不安定にし、アトピー性皮膚炎を悪化させます。

治療方法としては免疫反応を抑えるステロイド外用薬が使われるのが一般的です。ステロイド外用薬は重症、中等症、軽症、軽微の重症度別に分けられ、その重症度に合ったステロイドが使われます。

アトピー性皮膚炎に効果のあるステロイド外用薬ですが、患者さんの自己判断で投与期間を短くしたり、減量したりなど間違った使い方が広まっていることから、ステロイドにより逆に症状が悪化したり、副作用が出たりした結果、「怖い」というイメージをステロイド外用薬に持っている人は多く、治療方法として避けている方もいらっしゃることでしょう。

そんな方々にはアトピー性皮膚炎の新薬である

ネモリズマブ

の発売が期待できるかもしれません。ネモリズマブは中等度から重度アトピー性皮膚炎の患者さんに効果のあるアトピー性皮膚炎の治療薬としては珍しい注射薬です。

ネモリズマブは塗り薬でもなく、飲み薬でもなく、注射薬ですので、患者さんの自己判断で投与間隔、投与量を調整できない薬ですので間違った使われ方が広まることはまずありません。

また、ネモリズマブはインターロイキン-31レセプターA(IL-31RA)を標的としたモノクローナル抗体であるため有効性だけでなく、副作用が少ないなど、その安全性にも期待できます。

ネモリズマブの添付文書情報(仮)

製品名

未定

一般名

ネモリズマブ(Nemolizumab)

用法用量

未定

効能効果

未定(アトピー性皮膚炎および透析そう痒症)

主な副作用

未定

製造承認日

未定

ネモリズマブの作用機序

ネモリズマブは、そう痒誘発性サイトカインであるインターロイキン-31とそのレセプターの結合を競合的に阻害することにより、IL-31の作用を抑制します。

ネモリズマブの最新文献

1)Anti–Interleukin-31 Receptor A Antibody for Atopic Dermatitis

文献の概要

中等度から重度アトピー性皮膚炎患者さんに対して、4週間毎にネモリズマブ0.1mg/kg体重、0.5mg/kg体重、または2.0mg/kg体重、プラセボを投与する群、または8週間毎にネモリズマブ2mg/kg体重を投与する群に分けて、12週後のその有効性(そう痒の程度)を検証した試験。その結果、プラセボ群に比較してネモリズマブを投与する群が有意にそう痒の程度が改善(約2倍から3倍)することが判った。

文献の出典

The New England Journal of Medicine

文献の発刊日

2017年3月2日

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ネモリズマブの治験情報

1)A Phase 2 Study of CIM331 for Atopic Dermatitis Patients

治験の概要

アトピー性皮膚炎患者さんに対して、ネモリズマブを投与する群、またはプラセボを投与する群に分けて、その有効性(そう痒の程度)をはじめ安全性、最大耐量用を検証する治験

治験の期限

2015年4月

参考資料

1)中外製薬株式会社プレスリリース
2)アトピー性皮膚炎診療ガイドライン


アトピー性皮膚炎診療ガイドライン 2015