ホジキンリンパ腫の新薬オプジーボ(ニボルマブ)の治験を受ける前に知っておきたい7つのこと

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ホジキンリンパ腫とニボルマブ(オプジーボ)について

2016年12月2日、ニボルマブ(オプジーボ)が再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫の効能追加で国内承認されました。

血液がん初のがん免疫治療薬としてニボルマブ(オプジーボ)への注目が再燃しておりますが、この効能追加は非小細胞肺がんでの効能追加の時ほど騒ぐことではありません。なぜなら、

ホジキンリンパ腫の治療は既に確立している

からです。つまり、ニボルマブ(オプジーボ)がホジキンリンパ腫の患者さんに使えるようになっても、その予後に劇的な変化を与える救世主とはなり得ないのです。このポジションには既に

ABVD療法

という救世主がいますから。ABVD療法とは、アドリアマイシン、ブロオマイシン、ビンブラスチン、ダカルバジンの4剤の抗がん剤を併用した治療レジメンのことです。

この治療レジメンにより、ホジキンリンパ腫の一次治療の効果は進行状態問わずに奏効率約80%を達成します。つまり、ホジキンリンパ腫の大半の患者さんは一次治療のABVD療法で治るのです。

また、仮に一次治療に失敗しても二次治療の救援化学療法レジメンも確立しており、その奏効率は約70%です。

今回のニボルマブ(オプジーボ)のホジキンリンパ腫への適応が再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫ですので二次治療で投与できなくもないですが、この治療ラインで使うには他の化学療法レジメンと比べて薬価が高額なわりに効果に劇的な違いがありません。

Nivolumab is an option for CHL that has relapsed or progressed follwing HDT/ASCR and berntuximab vedotin maintenace therapy

また、上記分はNCCN Guidelineのホジキンリンパ腫からの抜粋になりますが、ニボルマブ(オプジーボ)は大量化学療法とブレンツキシマブベドチン(アドセトリス)後の再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫治療の選択肢と記載されています。

以上のように、血液がん初のがん免疫療法としてニボルマブ(オプジーボ)は注目されていますが、その注目度の割には臨床で使わる場面が少ないのです。

ニボルマブ(オプジーボ)の薬剤概要

製品名

オプジーボ

一般名

ニボルマブ

用法用量

通常、成人にはニボルマブ(遺伝子組換え)として、1 回 3mg/kg(体重)を 2 週間間隔で点滴静注する。

効果効能

再発又は難治性の古典的ホジキンリンパ腫

主な副作用

発熱、そう痒症、発疹、甲状腺機能低下症、疲労、倦怠感、筋肉痛

ニボルマブ(オプジーボ)の作用機序

ニボルマブは、ヒトPD-1に対する抗体であり、PD-1とそのリガンドであるPD-L1及びPD-L2との結合を阻害し、がん抗原特異的なT細胞の増殖、活性化及び細胞傷害活性の増強等により、腫瘍増殖を抑制すると考えられる

ニボルマブ(オプジーボ)の最新文献

・2015年1月28日
PD-1 Blockade with Nivolumab in Relapsed or Refractory Hodgkin's Lymphoma

ニボルマブ(オプジーボ)の口コミ

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参照資料

1)ニボルマブ(オプジーボ)の添付文書
2)造血器腫瘍診療ガイドライン


造血器腫瘍診療ガイドライン