潰瘍性大腸炎の新薬エンティビオ(ベドリズマブ)の治験を受ける前に知っておきたい7つのこと

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潰瘍性大腸炎とエンティビオ(ベドリズマブ

潰瘍性大腸炎とは大腸、特に直腸にびらんや潰瘍が形成される突発性または非特異性の炎症性疾患です。この病気であることに気づきやすい症状としては排便回数の増加です。重症例では1日6回以上、軽症例でも1日4回程の排便回数になり、かつ便に血が混じります。

日本国内での患者数は約17万人、10万人あたり100人程度の発症確率です。発症年齢は30歳以下の成人に多いことが判っていますが、その原因は不明です。免疫力の低下、心理的ストレスなど複数の要因が潰瘍性大腸炎の発症と関係していると考えられています。

潰瘍性大腸炎と似た症状が出る疾患にはクローン病がありますが、潰瘍性大腸炎とクローン病の違いは潰瘍性大腸炎による炎症部位が大腸だけであるのに対して、クローン病は消化管内部のあらゆる部位に炎症が出ることです。

潰瘍性大腸炎の死亡率は重症度にもよりますが健常人と同じです。重症度別に軽度中等度、重症、劇症の3つに治療方法は分かれています。

潰瘍性大腸炎の約7割は軽症例と言われていますが、残り3割の患者さんは既存治療薬では効果がない、または効果を維持することができない可能性が高いです。このような患者さんのために武田薬品工業が開発した新薬が

ベトリズマブ

です。

エンティビオ(ベドリズマブ)の添付文書情報(未定)

製品名

エンティビオ

一般名

ベドリズマブ

用法用量

未定(0週、2週、6週、以後は8週毎に、1回300 mgを約30分かけて静脈内投与。投与中は、患者の状態を投与が完了するまで観察すること。)

効能効果

未定(潰瘍性大腸炎:抗TNFα抗体または免疫調節薬による治療に対し、効果不十分、効果が持続しない、もしくは不耐性である、あるいはコルチコステロイドによる治療に対し、効果不十分、不耐性である、もしくは依存性を示す、成人の、中等度から重度の活動期潰瘍性大腸炎に対する臨床症状の改善および寛解の導入および維持、内視鏡所見の改善、ならびにコルチコステロイド非併用下での寛解達成)

主な副作用

未定(悪心、鼻咽頭炎、上気道感染、関節痛、発熱、疲労、頭痛、咳)

製造承認日

未定

エンティビオ(ベドリズマブ)の作用機序

α4β7インテグリンに特異的に結合し、α4β7インテグリンの細胞接着分子への結合を阻害することにより、特定のリンパ球の消化管細胞への浸潤を阻害

エンティビオ(ベドリズマブ)の最新情報

1)Vedolizumab as Induction and Maintenance Therapy for Ulcerative Colitis

概要

活動期潰瘍性大腸炎患者に対してエンティビオを投与する群、又はプラセボを投与する群にわけ、投与から6 週時点における有効率、52週時点における臨床的寛解率を比較検証した試験。結果、プラセボ群に比べてエンティビオが有効率、寛解率ともに有意に高いことがわかりました。

出典

The New England Journal of Medicine

配信日

2013年8月22日

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エンティビオ(ベドリズマブ)の治験情報

1)Vedolizumab Subcutaneous Long-Term Open-Label Extension Study

治験の概要

潰瘍性大腸炎又はクローン病患者に対してエンティビオを皮下投与し、その副作用発症率を検証する治験。

治験の期限

2021年8月11日

2)Efficacy and Safety of Vedolizumab Subcutaneously (SC) as Maintenance Therapy in Ulcerative Colitis

治験の概要

エンティビオの導入療法でCR(完全奏効)を達成した中等度から高度潰瘍性大腸炎患者に対して、エンティビオの維持療法を皮下投与で52週時点における寛解維持率をプラセボと比較検証する治験

治験の期限

2018年8月11日

参照
1)武田薬品工業株式会社プレスリリース
2)潰瘍性大腸炎の診療ガイド