【多発性骨髄腫】最強レジメンの呼び名が高いVRd(ベルケイド+レブラミド+デキサメタゾン)療法

初発の多発性骨髄腫の治療薬として最強の呼び声が高いレジメンは、

VRd

です。プロテアソーム阻害薬であるベルケイド、免疫調整薬であるレブラミド、そしてステロイドであるデキサメタゾン。

全く異なる作用機序の3剤を併用したVRdは、治療戦略として自家造血幹細胞移植の予定がない多発性骨髄腫の新規導入療法に近い将来なるでしょう。

このVRdの有効性を証明した臨床試験は、SWOG S0777試験です。

Bortezomib with lenalidomide and dexamethasone versus lenalidomide and dexamethasone alone in patients with newly diagnosed myeloma without intent for immediate autologous stem-cell transplant (SWOG S0777): a randomised, open-label, phase 3 trial – The Lancet

この試験は、自家造血幹細胞移植の予定がない新規多発性骨髄腫患者さんに対して、ベルケイド+レブラミド+デキサメタゾン併用療法群、またはレブラミド+デキサメタゾン併用療法群とで、PFS(無増悪生存期間)OS(全生存期間)RR(奏効率)を比較検証した第III相臨床試験です。

その結果は、主要評価項目であるPFS(無増悪生存期間)OS(全生存期間)RR(奏効率)のすべてにおいてVRd併用療法が有意に優れておりました。

この試験の注目すべき点は、プロテアソーム阻害と免疫調整薬の異なる作用機序の薬剤を組み合わせることで、副次評価項目でありながらOSを有意に改善している点です。

これまで、ベルケイド+ソレド+デキサメタゾン併用療法群が、ベルケイド+エンドキサン+デキサメタゾン併用療法群に対して奏効率を有意に改善する臨床試験はありましたが、OSを改善する結果を証明したプロテアソーム阻害薬と免疫調整薬の併用療法の試験はありませんでした。

また、65歳未満の患者さんが50%以上の患者背景であることから2次癌の発症率が心配されましたが、その発症率は4%とレブラミドが5年間投与された時のメタ解析結果である2次癌発症率6.9%よりも低かったのです。

以上の結果を受けて、移植適応だけでなく移植非適応多発性骨髄腫の1次治療としてのVRdが注目されています。